夏目漱石旧居跡(区指定遺跡)
夏目漱石 本名・金之助。慶応3年−大正5年(1867−1916)。小説家。この地に漱石がイギリス留学から帰国後の、明治36年3月から39年12月、現在の西片1丁目に移るまで、3年10か月住んだ家があった。(家主は東大同期の斎藤阿具氏)
当時、東京帝大英文科、第一高等学校講師として教職にあった漱石は、この地で初めて創作の筆を取った。その作品「吾輩は猫である」の舞台として、”猫の家”と呼ばれ親しまれた。
この地で、「倫敦塔」「坊っちゃん」「草枕」などの名作を次々に発表し、一躍文壇に名をあらわした。漱石文学発祥の地である。
漱石が住む13年程前の明治23年10月から1年余り森鴎外が住み、文学活動に励んだ。鴎外はここから団子坂上の観潮楼に移っていった。
二大文豪の居住の地、漱石文学発祥の地として、近代文学史上の重要な史跡である。旧居は愛知県犬山市の「明治村」に移築保存してある。
文京区教育委員会
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