− − − 中国の宮殿や住宅に、風水思想にもとづいて、第一門のすぐ内側か外側に、邪鬼から防護するために、照壁といわれる一種の塀を建てます。九龍壁とは、九匹の龍が施された照壁であり、北京の故宮(清代乾隆建造)。北京の北海公園(清代乾隆建造)、山西の大同(明代建造)の三つが現存しています。又明・清代は、九、五は吉祥な数字として尊ばれ、九龍壁の中の龍、山、波濤、雲などが九と五の数で組み立てられています。
この九龍壁は、中国北京市の北海公園内にあるものを参考に、北京で製作したものです。この焼物−瑠璃−の原料は北京特産の粘子土・頁拉石と頁岩を用いて、約1200度Cの温度で二回焼いたものです。− − − (九龍壁の説明内容より)
中国では「九」は重要な数字で皇帝が好んで使った数字であり、龍は皇帝の象徴であった。この為に九龍壁のある地域は皇帝の領地であることを示していた。上記にある故宮は皇帝の宮殿であり、北海公園は皇帝だけが使える公園であった。この九龍壁の色は皇帝の色であり、故宮(紫禁城)もこの色が基本になっている。
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