オーギュスト・ロダンは、それまで彫刻は写実的で観賞するものと考えられていたのに対し、彫刻の中に生命を宿すことを目的とした表現方法を取ったことにより近代彫刻の祖と言われている。 「文豪の精気に満ちた生命力と巨人性を表現するために、ロダンは余分なものをすべてはぎ取ってしまった。深くえぐられた眼窩の奥から空を凝視するバルザック像は、新たなモニュメンタリティーを示唆しながら、来るべき世紀における彫刻の変貌を予言している。」(台座説明より)