復元年代:19世紀初期、縮尺1/1
江戸時代の代表的な歌舞伎の芝居小屋である中村座の正面部分を、原寸大(間口11間、奥行き3間)で復元した。ここでは、庶民も大名も、日常を忘れて歌舞伎の世界に心を遊ばせた。芝居小屋がもっとも華やかな装いをみせるのは、毎年11月の顔見世興行のときで、公許のしるしである櫓の下に、絵看板や文字看板、提灯などを飾りたて、往来をにぎわせた。その様子は、「劇場訓蒙図彙」(当館蔵)や「中村座表の図」(当館蔵)にくわしくみることができる。
この模型の復元にあたっては、「町方書上」や「江戸名所図会」なども参照した。看板類は、1805年(文化2)11月の顔見世興行「清和源氏二代将」を想定して作成した。(江戸東京博物館資料より)
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